シャコの虹

動物豆知識BOTをご存知でしょうか。Twitterで、動物全般に関する豆知識をランダムにツイートするbotアカウントなんですが、へ〜と思わされたり、うっそ〜ん!と驚かされたりと、大変面白いです。是非フォローしてみることをオススメします。

その動物豆知識BOTですが、以下の投稿を読んだ時には衝撃が走りました。

シャコは、12種の色を識別できる(人間は赤、青、緑の3種類)。また、円偏光を知覚できる唯一の生物である

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やはりそうか!そうだよな!

別に、シャコの生態に独自の見解を持っていて、それが確認されたことに衝撃を受けたわけではありません。

人の目には見えないものが、世の中にはいくらでもある。この事実がよりプリミティブな事象として成り立っていることに、何か自分の中にある価値観の樹が、ひとつ足場を得たような、そんな感覚を覚えました。

ところで、虹の話なんですが、虹は赤から始まって、橙、黄、緑、青、藍、そして紫と連なります。太陽の光が水滴のプリズム効果によって、7色に分解されて見える現象です。この7色は、人の可視光線を文化的分類で7つに分けたものです。つまり、本当はもっと光があるのに、赤から紫までしか人には見えないのです。この赤と紫の外側にある光を、赤外線と紫外線とひとまとめに呼ぶわけです。

つまり我々が普段、何気なく視覚しているこの世界は、実はもっともっと多彩な色が存在しているにも関わらず、それが見えておらず、あたかも見えている色が、色の全てだと思い込んでいるわけです。

シャコの12種の色を識別できるということが、何を意味するかは正直よく分かりません。色の全ては、赤・青・緑の3種の組み合わせで作られるらしいので、12種ならさぞかし多彩な色が見えるのでしょう。WEBアプリエンジニアっぽくRGB的に考えるてみると、3種類なら256の3乗で約1700万種で、12種類なら256の12乗で約8x10^28種です。はい、訳分かりません。ましてや、円偏光が知覚できると言われてもぱっぱらぱーです。

シャコにとってみれば、僕らはなんて無味乾燥な世界に生きているんでしょう。海中でもきっと虹は見えますよね。シャコの虹はどんなふうに見えるんでしょうか。ロマンチックですねぇ。

それにしても、外界を知覚するという能力のなんとあやふやなことでしょう。物理的な見え方そのものがこんな調子なんだから、感じ方や捉え方が様々にになるのは至極当たり前のことです。

世界は本当はどんな姿なのか、人はどの程度限られた視覚で捉えているのか、あの人と私にとっての世界はどれだけ違うのか。自分の見えているものを、一歩ひいて捉え直す。そういうことをシャコに学ばさせられたような気がします。