スマートメガネの未来夢想図(2):ネット閲覧だけでも十分すごい

さて、スマートメガネの未来夢想図と題して、スマートメガネが普及したらこんなすごい!という妄想話を話していきたいと思います。

前回( http://teppei.hateblo.jp/entry/2012/07/15/120146 )ではコンセプト動画や、スマートメガネの世界をいち早く描いた電脳コイルを紹介しましたが、まぁまずは小さく始めてみましょう。いきなり大きな夢を語っても、否定的な人には響かないでしょう。

ネガティブGizmodeの記事( http://www.gizmodo.jp/2012/07/iglass.html )では、「大多数に使いたいと思ってもらうためには、大きな利点が必要なのです。顔の周りに普段つけないガジェットをつけてもいいと思えるような何か巨大な利点が。」とあります。でも本当にそうでしょうか。

スマートフォンを使っていない人に、私がよく言っている薦め文句があります。

「WEBが見れるだけで十分便利だよ?」

スマートフォンの購入をためらう人は、謙遜して「使いこなせなさそう」とかよく言うんですが、別にそんなにばりばり使う必要もないと思いますし、使っている人の大半は、ネット閲覧かTwitterFacebook、メールと電話くらいの使い方しかしていないでしょう。どれもガラケーでもできることですが、でも全然違うんです。

スマートメガネもそうです。単純にネットを見るだけという利用用途でも十分にその利便性を感じることができるんじゃないかと思います。

スマフォでネットを見る時の動作を考えてみると、こんな感じです。

  1. スマフォを手に取る
  2. ロックを解除する
  3. ブラウザを起動する
  4. ブックマークから見たいページを指定する(あるいは検索する)
  5. 該当のページを閲覧する

まぁこれがいつでもどこでもできるようになったのだから凄いもんですが、スマートメガネはもっとすごいです。だって、デバイスが常に顔についているんです。スマフォが目の前にぶら下がっているようなものです。なので、上記1〜2のステップが不要になるのです。ちょっとしたことのように見えますが、頻繁に行うアクションの中でこの変化はとても大きなものに感じられると思います。多くの人がガラケーからスマフォに移行したのと同じように。

 

Gizmodeの記事でひとつ同意せざるを得ない記述があります。

「 確かにBluetooth接続のヘッドセットを使用している人を数多く見ます。とは言ってもやはり彼らは少数派。多くの人は、そのまま携帯電話を手にもって話をしています。多くの人は、ハンズフリーでの会話に違和感を覚えています。なんか、変じゃない?かっこつけみたいじゃない?独り言言ってるように見えない?と感じているわけです。 」

確かに。コンセプト動画を見た時に「そっか、音声認識なのか…」と感じました。微妙だなと。電脳コイルのように、手で拡張現実内のオブジェクトを操作するための技術はまだまだ未熟なのでしょう。音声認識であれば単発の指示言語程度であれば、Siriやしゃべってコンシェルなどでそれなりに実用化段階まで来ていることは周知の事実です。今の段階なら仕方ないのかもしれません。

でも、そこはちょっとしたガジェットデバイスで簡単に補完できます。おそらくこんなデバイスが同梱されて発売されるのではないでしょうか。

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(へたくそ且つ汚い絵ですみません。)

今スマホで画面上を指で操作しているように、このデバイスを使ってメガネ上の操作を行うようになるのではないでしょうか。もう画面表示の機能はこのデバイスには必要ないので、iPhoneよりも一回り小さく、親指の可動範囲内に無理なく収まる大きさになり、重量も非常に軽くなります。メガネとはBluetoothで通信して、デバイスの操作がメガネに伝わるようになるでしょう。

音声認識だけでしか操作できないとなると、確かにいろいろ不便でしょうからどうしてもこうしたデバイスが必要になってくると思います。技術的には特に難しいものではないはずなので、十分に実現可能だと思います。

そしてこのデバイスを使ってメガネを操作している人のイメージがこちらです。

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この手前の人、普通にまっすぐ立ってるだけのように見えていますが、手元でこのデバイスをしゃかしゃかいじりながらメガネを操作しているわけです。表示はメガネ上に映し出されているので、姿勢はまっすぐしたものになります。このスタイルでネットの閲覧とかできるわけです。

一方、奥にいる人は従来通りのスマホをいじる人のイメージです。ご存知の通り、スマホをいじりながら覗き込む姿勢になっていますよね。いかがでしょう。スマホからスマートメガネに移行するとこれだけ情報アクセスのスタイルが変わるわけです。

出力(メガネ)と入力(タッチデバイス)と分かれてしまうのはいまいちですが、ここ数年内にはなかなか難しいと思いますが、それでも十分便利だと思います。また後ほど、タッチデバイスもなくなった未来も描いてみたいと思います。

今回はここまで。次回は、メガネで地図を扱う未来について書きたいと思います。お楽しみに。